ブリジット・セント・ジョン(ブリジット・アン・ホッブス、1946年10月4日、サリー生まれ)はイギリスのシンガー・ソングライターで、1969年から1972年にかけてジョン・ピールのレコード・レーベル「ダンデライオン」で録音した3枚のアルバムで知られる。ピールは彼女のデビュー・アルバム『Ask Me No Questions』をプロデュースした。また、BBCラジオやピールのセッションを数多く録音し、イギリスのカレッジやフェスティバルのサーキットで定期的にツアーを行った。セント・ジョンは、ニック・ドレイク、ポール・サイモン、デヴィッド・ボウイなど、当時のフォークやポップの名手たちとともに、英国の主要なフォーク・イベントに出演した。1974年には、その年のMelody Maker誌の読者投票で、最も人気のある女性シンガー第5位に選ばれた。ブリジットは、母親も姉妹もみな優れたピアニストという音楽一家に育った。母親の勧めでピアノを習うが、先生と折り合いが悪く、11歳で辞める。しばらくヴィオラを勉強した後、高校を卒業する直前に祖母からもらった20ポンドでギターを買った。彼女の初舞台は1964年から5年にかけてのシェフィールド大学だった。レヴュー・チームによる奇抜なスケッチの合間に何度かカメオ出演した後、彼女の最初のギグはロザラムのパブだった。その夜、彼女は星空の下、シェフィールドまで歩いて帰り、ミュージシャン、パフォーマーになる運命を知った。豊かでハスキーなヴォーカル・スタイルに恵まれた彼女は、ジョン・マーティンとマイケル・チャップマンを音楽の兄弟と慕う熟練のギタリストでもある。彼女のセカンド・アルバム『Songs for the Gentle Man』は、ロン・ジーシンがプロデュースした。このアルバムは、彼女のデビュー作から大きくステップアップしたもので、主にジーシン自身によるストリングス・アレンジが収録されており、特にオープニング・トラックの『A Day A Way』や『Seagull- Sunday』でのアレンジが印象的だった。1972年にリリースされた彼女のサード・アルバム『'Thank You For...'』は、さらに野心的で、フォーク・ロック・サウンドでより多くのミュージシャンを起用した。しかしこのアルバムは、ジョン・ピールのダンデライオン・レーベルに残した最後のアルバムとなった。1974年にクリサリス・レコードで『ジャンブル・クイーン』をレコーディングしたが、この頃にはキャリアの勢いは失速していた。1976年にグリニッジ・ヴィレッジに移住し、20年以上にわたって表舞台から姿を消した。1993年に開催されたストローブス25周年記念フェスティバルに参加。1996年にカムバック・アルバム『Take The Fifth』をリリースし、1999年にはニューヨークでニック・ドレイクのトリビュート・コンサートに出演。2006年にはミニマリストのフランス人ミュージシャン、コリーンと日本ツアーを行い、2007年6月27日にはB.B.キング・ブルース・クラブ&グリル(ニューヨーク)にエレクトリック・ストローブスと共に出演した。ブリジット・セント・ジョンは、自身の名義での活動以外にも、マイク・オールドフィールドのアルバム『Ommadawn』(1975年)や『Amarok』(1990年)、ケヴィン・エアーズやロビン・フレデリックともレコーディングを行っている。2007年、彼女はエアーズと再会し、彼のアルバム『The Unfairground』で"Baby Come Home"を録音した。ジョン・ピールに「この国で最高の女性シンガー・ソングライター」と評された。
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