リチャード・ゴードン"リック"エメット(1953年7月10日トロント生まれ)は、カナダのロックバンド、トライアンフのヴォーカリスト、ギタリスト、結成メンバー。1988年にトライアンフを脱退し、ソロ活動を開始。彼のファースト・ソロ・アルバム『Absolutely』は1990年にリリースされ、『When a Heart Breaks"』と『Saved by Love"』のヒットにより、北米で中程度のヒットを記録した。ギター・プレイヤー誌のライターでもあり、トロントのハンバー・カレッジでソングライティングと音楽ビジネスを教えている。1980年代の一時期、リック・エメットはヒット・パレーダー誌に音楽業界を風刺する漫画も寄稿していた。Triumphのファースト・アルバムで、ギル・ムーアとマイク・レヴィーンが自分の名前のスペルを間違えていたため、リック・エメットはアルバムがリコールされたりファンが混乱したりすることを避け、自分の名前のスペルをRikに変えた。同業者の間では、リック・エメットは最も熟練した多才なギタリストの一人と広く認められている。ロック・ギタリストとして最もよく知られているが、彼の演奏スタイルはロック、ブルース、ジャズ、クラシック、ブルーグラス、フラメンコのテクニックを取り入れている。同様に、彼のソングライティングとディスコグラフィーは、複数のジャンルを採用し、融合させる能力を示している。2005年4月、エメットはカナディアン・スムース・ジャズ賞のギタリスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。彼はシンガーでもあり、Triumphのリード・ヴォーカルをギル・ムーアと担当している。しかし、ムーアの作詞作曲と歌唱がヘヴィ・メタル・スタイルであったのに対し、エメットはよりコマーシャルな作詞作曲と歌唱をする傾向があったため、ラジオで演奏される曲のほとんどはエメットのものであった。エメットの声は、同じカナダ出身のプログレッシブ・ロック・バンド、ラッシュのゲディ・リーによく似ている。2007年、リック・エメットはトライアンフの元バンドメイト、ギル・ムーアとマイク・レヴィーンと共にカナダ音楽産業殿堂入りを果たした。そして、2008年4月6日(日)に開催された2008年JUNOアワードで、トライアンフはカナダ音楽芸術科学アカデミー(CARAS)によりカナダ音楽殿堂入りを果たした。2008年現在、リック・エメット、マイク・レヴィーン、ギル・ムーアは、トライアンフ名義で夏にスウェーデンで開催されるロックフェスティバルに出演することに合意している。グループは、さらに多くの日程が続くだろうと語っている。リックとギタリストのデイヴ・ダンロップは、リックのライブでのデュアル・ギター・ワークに対する観客の反応が非常に良かったことから、主にアコースティック・デュオのStrung-Out Troubadoursを結成し、これまでに2枚のアルバムをリリースしている。2007年、Strung-Out Troubadoursはカナディアン・スムース・ジャズ・アワードでアルバム・オブ・ザ・イヤーとグループ/デュオ・オブ・ザ・イヤーを受賞した。リックとデイヴは、最優秀ギタリスト賞にもノミネートされた。エメットとダンロップは、2009年にも『Push & Pull』というタイトルのストラング・アウト・トラバドゥアーズ作品をリリースする予定だ。エメットはキャリアを通して、フラムス、ギブソン、ディーン、ヤマハのギターと関わりを持ち、特に後者2社のエンドーサーを務めている。